映画|鹿の王ではなく山犬の王?タイトルの意味を回収!考察まとめ

アニメ映画「鹿の王」は上橋菜穂子さん原作の作品をもとにつくられました。
原作を2時間程度の映画におさめるのは不可能ではないかと言われていましたがすごく素敵な作品になっていましたよね。

動物たちの表情の細やかな描写や、豪華な俳優陣の声優キャストによりとても迫力のある映像でしたね。

原作を読まれた方はすんなりストーリーが入ってきたかと思いますが、原作を読まずに鑑賞された方は登場人物の名前だったり関係性だったり結構混乱したかもしれません。

この記事を読まれている方はこのような疑問をお持ちではないでしょうか。

鹿の王ってタイトルの意味は?
鹿の王じゃなくて犬の王ではないの?


犬の王というタイトルのほうがふさわしいのではと思われた方が多いはずです。

こちらの記事ではアニメ映画「鹿の王」のタイトルの意味と視聴者に伝えたかった内容を考察しています。

この記事を読むことで以下のことがわかります
  • 鹿の王というタイトルの意味
  • 映画の伝えたかった内容を考察
目次

鹿の王のタイトルの意味とは?

飛鹿(ピユイカ)の生態系について

鹿の王のタイトルを考えるにあたり、劇中に登場する飛鹿の生態系を考える必要があります。

飛鹿(ぴゆいか)は見た目は鹿やトナカイのような姿をしています。
気性が荒く、風のように駆ける、柵も簡単に飛び越えてしまうほどの動物です。

気性が荒い面もありながら、仲間と離れればすぐに心細くなる寂しがり屋とあります。
そして、飛鹿は一度懐いた友のことは忘れない情の深い動物でもあるのです。

そして劇中の前半で語られたように、飛鹿の群れの中には、群れが危機に陥ったとき、己の命を張って群れを逃がす鹿が現れます。その飛鹿のことを「鹿の王」と読んでいるのです。

ここで言う「王」とは群れを支配する者、という意味ではなく、本当の意味で群れの存続を支える尊むべき者としての意味です。 

最後にヴァンがとった行動の意味

ヴァンにとって手にしている権益に安んじて犬の王となるか、それをおのれに課せられた使命と感じて鹿の王を志すかという選択がこのストーリーのテーマになっているのではないでしょうか。

最初の頃のヴァンは自分はもう死んでいるようなものだと思っており、いつ死んでもいいと考えています。

ですが、血縁関係のないユナと赤の他人同士が家族のような絆を育んでいきます。
これはかつて孤独だった男が再生し、幸福を得ていくストーリーとしてもとれます。

そうしたヴァンが最後にとった行動は、まさに「鹿の王」と同じ行動だったのではないでしょうか。

群れの存続の為、ユナの未来の為、自分が守れなかった妻子の為、そしてそれが出来るのは己のみだと悟ったように思います。「才というのは残酷なものだ」この言葉がヴァンの中に入り込んできた「鹿の王」の決断だったように感じました。

鹿の王じゃなくて山犬の王じゃないの?

劇中に登場する山犬の王とは鹿の王の対立概念にあたると考えます。
前述したとおり鹿の王とは支配するものという意味ではありません。

自分の氏族に不自由を強いている征服者に、呪いの病をもたらすのが「犬の王」であり、自らの犠牲をはらっても次世代のために使命を果たすのが「鹿の王」とされていて両者は逆の立場にあることがわかります。

最後にヴァンが選んだ選択そのものが「鹿の王」だったのです。

鹿の王が視聴者に伝えたかった内容とは

 「鹿の王」というタイトルに込められた想いを考えたとき、私たちは一人で生きているようで決して一人では生きておらず、知らず知らずのうちに誰かに支えられまた自分も誰かを支えながら生きているとうことを考えさせられました。

誰かの為に自分を犠牲にし、その人が行動してくれたことによって少しずつ未来が変わり、その行動により何かが少しずつ変わり、その小さな積み重ねが今の世界があるのだと思います。

自分が誰かに救われたように自分も誰かに手をさしのべその未来を紡いでいく。そして、それは個人だけでなく、一人一人が手をさしのべあえば、初めは小さな集団であっても、それがまた広がりいずれは大きな集団、国や世界に広がっていくのではないかと思います。一人一人が「鹿の王」になれるようなそんな気持ちが芽生え、変わっていくような希望や願いが込められているのではないかと思います

映画だけでは描かれなかった人間模様や時代背景など細かな描写は原作を読むことによってはじめて理解できる部分もあります。未読の方はぜひ読んでみてくださいね♪全4巻ですが面白くでどんどん読めてしまいます。

著:上橋 菜穂子
¥4,766 (2022/02/24 17:00時点 | Amazon調べ)

まとめ

タイトルの鹿の王という意味は一言で言い表すことはできませんが、飛鹿の生態系として、群れが危機に陥ったとき、己の命を張って群れを逃がす鹿のことを指します。

支配する王ではなく、命を繋いでいくために犠牲を払うことに敬意をこめて「王」という言葉が使われているのです。

他者に手をさしのべ、そして、また、自分も他者の温かい手で救われて、未来につないでいくその行動にこめられた希望や願いがタイトルに込められているのではないでしょうか。

最後までご覧くださりありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次
閉じる